虹色パレット
「…ねぇ。ひとりで解決しなきゃいけないの?」


「あぁ」


「あたし達は女だから…何の役にも立てないの?」


「…あぁ」


違う。

確かに女だからという理由もある。

でもそれは、弱いだとかじゃない。


顔に傷つけて、嫁に行けなくなったら…とか。

心に傷つけて、何もかもに絶望したら…とか。


「笹河さん、あたし達のこと…どう思ってんの?」



「………邪魔なんだよ。だから…早く帰ってくれ」



嘘つきだな、俺は。

どうして、素直に言えないんだろう。


千波は、涙ぐんでいた。


頼む、早く帰ってくれ。



お前達を巻き込みたくない。



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