虹色パレット
組に戻りながら、考えた。

俺が今、できること。


死ねと言われても、死ねない。

まだ生きたいと、どこかで思っているんだ。


何をすればいい?


結局は、生きて償うことしか考えられない。




組に着けば、蒼空と千波が抱き合いながら泣いていた。


「何やってんだ?」



「うっ…あ…あたし、千波にぃ……うわぁぁぁん…」


「もうっ、馬鹿、馬鹿!」



…お前ら、本当に何やってんだよ。

蒼空、何か泣き方が汚いぞ。


鼻水だ、鼻水!

モザイクかけろ。
これ、誰にも見せられねぇよ。


ハンカチを渡して、返ってくればグチャグチャ…。


女じゃねぇよな。
これは、酷いし。


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