虹色パレット
「笹河さん…」



「好きだ、って言ったらどうする?」



「え…?」



キスをして、見つめ合う。


嘘のような本当の話。


こんな俺でいいと言うなら、すぐにでも結婚しよう。


「どうだ?」


「す…好きですっ」



あぁ、やっと目の前の壁が壊れた気がした。


「お前をいつまでもからかっていたい」



「…普通、もっと良いこと言うんじゃ…」



「じゃあ、変わり者のお前と…」



「ちょっと!」



「変わり者の俺と結婚を前提に付き合ってくれ」



素直になんて言えやしない。

だから、遠回りの愛。


受け取ってくれよ。


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