虹色パレット
何なんだよ。
気持ち悪いって!


俺にしがみついていいのは、蒼空だけだっつーの。


「しばらく慶ん家に泊まらせて!」


「何でだよ」


「親父がさぁ、俺に継げ、継げ、うるさくてよ。逃げてきた」



ウルウルした目で俺を見つめてくる。


ウザい。

やめろ。


俺は、しがみついている紀一を突き飛ばした。


「も…もっと…」



「気持ち悪っ…」



「じゃあ、泊めて」



悩んで悩んで、結局泊めることにした。

仕方なく、マジで仕方なく、泊めることにした。


「抱いて、慶ちゃん」



「やーめーろー!」



脚触るな、胸触るな!


触るなって言ってんだろっ。


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