虹色パレット

組長の隣に立つのも座るのもダメだ。

会話も許さない！

あと、顔見せるな！



｢俺を化け物扱いするな！｣



｢組長が怖がるんだよ！そのナマズ顔はっ｣



｢な、ナマズ！？｣



｢ヒゲ引っこ抜くぞ！｣



絶対、お前と組長を会わせるわけにはいかない！

ギロッと睨んで、携帯でもう一度電話した。



｢組長、化け物がいるんですけど…｣



『えっ、えっ！お化けってことですか？』



｢まぁ、そうなります｣



『き、紀一さん！お化けがいるって！あっ、でも絶対助けますから！待っててください！』



え、ちょっ…。


ブツリと電話を切られてしまった。


…何か勘違いしてるみたいだが……まぁ、いいか。