虹色パレット
しばらく睨み合いながら、みかんを食べたりくつろいでいた。



「そろそろ行きましょうか」



組長がニコッと笑いながら立ち上がった。

…そういや、キス…したんだよな…。


俺は額をコタツにぶつけて、必死に冷静になろうとした。

何、考えてんだ…。



「さ、笹河さん?」



「あ、寝ぼけてました」



「大丈夫ですか?」



く、組長の顔が近い…。

組長もハッとした。

顔が赤い…。



「い、行きましょう!」



組長は、コートを羽織って、玄関へと向かって走っていった。

……いや、こっちまで照れるんで…。



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