虹色パレット
「お守り買おーよ」



「絵馬書きましょうよ」



「あ、出店で何か食おーよ」



「紀一さん、はぐれちゃいますよっ」



あっち行きたい、こっち行きたいと子供のような組長と紀一。



「迷子になりますよ、組長」



紀一はどうでもいいが、組長が迷子にならないようにしなきゃな。


組長の腕を優しくつかんだ。



「紀一、まだまだ時間はあるだろ。組長、まずはお参りしてからにしましょうね」



紀一の腕を紐で結んで、勝手に動かないようにした。

うろちょろと動くから、ある意味これは役に立つ。


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