虹色パレット
「知り合いなのか?」



「あー、兄貴」



相澤は揺さぶり起こしているが、男は起きようとしない。



「まぁ、いっか。ねぇ、慶ちゃん食べてよ」



男から離れた場所で食べることに。


…おい、このオムライスは何だ。



「リアLoveケイって書いただけ」



馬鹿かっ。

Love消せよ!

食う気なくなるだろーが。


あ、スプーンでさりげなく消せば…。



「消したら許さないから」



…仕方なく一口食べた。


まぁ、いけ………うっ!!



「な、なぁに?」



「何入れた…?飯の中に…」



「え、野菜を細かく刻んで混ぜただけ」



野菜ねぇ。

玉葱とかピーマンならわかる。


でもなっ、大根や生姜、キュウリ…その他もろもろ!


まずい、まずい!!


お前、食事作ったことないだろ!


思わず、オムライスを遠ざけてしまう。


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