虹色パレット
千波から、分厚い本2冊を渡された。


『赤ちゃんの一般的な名前』


『男の子?女の子?名前つけよう』



…自分で考えちゃダメか?

例えば…千波と千波のお母さんの幸恵さんで。


千雪は?


千波とお父さんじゃ…。
紀夫って言ったっけかな。


波紀ってのはいいんじゃないか?



「あぁ、いいかも!」



千波は、紙に千雪と波紀と書いた。

マジか。


俺は、本を片付けて千波にプレゼントを渡した。



「何これ?」



「開けてみろよ」



ガサガサと大きな袋を開けて、驚く千波。



「わぁ!可愛い!」



「女か男かわかんないから…両方買ったんだ」



オムツと洋服とおもちゃをたくさん買ってみた。


千波より俺が1番、楽しみにしているのかもしれない。


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