虹色パレット
「ちょっと数が多くてさ、物騒なもん持ってたし…全員は無理だったけど、半分ぶっ飛ばしてきた」



「どんな奴らだった?」



「ゲホッ……」



「おい、紀一?」



ミラーで紀一を見たら、どうやら眠っているようだ。

疲れ果てたみたいだな…。


病院は昔、世話になった熊谷医院へ行くことにした。


ちょうど、病院の扉に鍵をかけている熊谷さんに事情を説明したところ、快く受け入れてくれた。



「まず、そこに寝かせて」



紀一をベッドに寝かせて、紀一を起こした。

起きると、俺をちらっと見て熊谷さんを見た。



「肋骨が2本折れてる」



「頭は最初から、おかしい」



「ちょ、慶ちゃん、それ関係なくね?」



「あと…打撲がすごいな。頭も殴られたか?」



「はい」



どんだけ敵がいたんだ。

そして、何で俺に電話寄越さなかった?
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