虹色パレット
「なぁ、キスしてもいい?」



「はいっ」



俺達は、求め合った。

抱きしめて、キスをして。
舌を絡めて、ゆっくりと。
お互い、泣いていた。


好きだ、好きだ。


愛してる。



ただ、それだけは覚えていてほしい。



蒼空の耳元で囁いた。



すると、嬉しそうに頷いてまた抱き着いてきた。


もう一度、キスをして千波が来るまで抱き合っていた。



震えているのは蒼空か、もしくは俺なのか。



唇が、足が、手が震えていた気がした。



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