虹色パレット
「誓いますか?」



「…誓います」



誓いの言葉。

それを聞いているだけで、胸が痛い。



「笹河さん、大丈夫?」



小声で聞いてくる千波の肩をつかんで、頷いた。


大丈夫、俺達は約束したんだ。



「では、誓いのキスを」



男が蒼空に近く。


蒼空が俺を見た。


悲しそうにして、目を閉じた。



大丈夫。



そして、結婚式は進み…。


皆、花束やら、紙吹雪を持って外に出る。


俺はでかい花束を持って、真ん中ら辺で待っていた、



「笹河さん、笑顔であげるのよ」



「わかってる。お前も無理すんなよ」



妊婦なんだから、ずっと立ってるのも辛いだろうし。


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