虹色パレット
そして、千波が退院するまで、俺は千雪と波紀の服やオムツを買ったりした。



「あー、やっと退院かぁ。うーん、寒い…」



黒のコートを羽織らせて、ゴリ男の車に乗せた。



「おい、こら。ゴリ男、早く運転しろよ」



いつまで、千雪と波紀抱いてんだよ。

さっさと来い。


ゴリ男は渋々、運転席に戻ってきた。



「千雪、寝てるなぁ」



「波紀は起きてるね。可愛い」



俺は急いで、カメラを取り出して波紀を撮った。

可愛い…。


いや、千雪も可愛い。



「あ、待ち受け見せてよ」



「ま、待て!」



勝手に携帯を奪って、待ち受けを見る千波。



「やだ、どんだけ親バカなの!」



「う、うるせぇな!」



待ち受けは、千雪と波紀が寝てる写メ。



「笹河さん、毎日家に来そうだね」



「ま…まぁ、迷惑じゃなけりゃ…」



「全然、迷惑じゃないよ。いつでも来てよ。あたしも毎日、組に行っちゃおうかなぁ」



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