虹色パレット
馬鹿めっ。
お前のその面が恐いんだよ。

馬鹿にするように笑った俺を涙目で睨むゴリ男。



「あー、可愛いなぁ」



「ち、千雪、波紀っ」



「触るな、クソゴリラ!」



ますます泣きまくる千雪達。

おい、本格的に泣き出したぞ…。


千波が笑いながら、千雪達を抱っこして優しく背中を撫でた。


すると、すぐに眠り込んでベッドに運んだ。



「ゴリ男さん、もうちょっと顔をどうにか…」



「む、無理だ……大体、何故この鉄仮面に懐くんだ?」



「だぁれが、鉄仮面だ、このゴリラ」



俺は、いつも紳士だって言われんだぞ。

笑顔が素敵、優しい、カッコイイなんて言われ続けてきたんだぞ。



「ホストのように口は軽く、褒めれば女が落ちると思っているんだろ?」



「ひがむなよ。お前みたいに貢いでばっかよりはマシだ」



段々と募っていく怒り。

ちょうどいい。

日頃のストレスを発散しようじゃねぇか。


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