虹色パレット
隠れながらこっちを見ている男がいた。

なるほど。


「ねっ、あんたヤバいわよ」



「…仕方ねぇな。五竜、俺を何日か雇ってくれ」



「本名はやめてっ。リュミって呼んで」



「はいはい。じゃ…明日からよろしくな。あ、千波。お前も、しばらくここに来るな」



千波は素直に頷いた。


俺は明日から…女になる。

なりたくないけど、仕方ない。


確かに拳銃は持ってる。
それでも使っちゃいない。

ただ持っていれば、何かあった時には必要になるからだ。



「慶ちゃん、絶対可愛いわよ」



「ほぉ」



準備をしながら、五竜…リュミを見た。


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