虹色パレット
「慶、休憩入っていいわよ」


金髪オヤジが出てきて、俺の肩を掴んで言った。

サンキュ。



「じゃ、お客さん。油断してると…危ないですよ」



俺は刑事に微笑んで、休憩室に向かった。


刑事が俺を睨んでいたけど…気づかないフリ。




休憩室でタバコを吸っていると、千波から電話がかかってきた。



「もしもし」



『笹河さん、今…大丈夫?』



「あぁ、大丈夫だけど?」



『今ね…見つけたかもしんない』



「何を?」



『そ、空って子』



空?


何でお前にわかるんだよ。顔見てないだろ?


冗談聞いてる暇はねぇんだからよ。



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