虹色パレット
まだ泣き足りないのか?
いいぞ、泣けよ。


背中を優しくポンポンと叩くと、思い切り抱き着かれて倒れてしまった。



その時だった。


ガチャ。

扉が開いた。



「笹河さん…?」



空…?

…じゃねぇ!!



「か、川原…」



「ごめんなさい…お、お邪魔しました!」



川原というのは、俺が痴漢から助けてやった女子高生。


そんなことより!
待て、待て!



「川原ー!」



ちょっ、マジで待て!
つか、戻ってこい!



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