虹色パレット
「や、ヤバい…」



「っ、ん…?」



千波がチラリとどうしたの?という顔で見てきた。


「み、見られた」



「誰に?」



「き、近所の女子高生にっ…」



もし、川原が今のことを周りに話せば…。


『笹河さんってば、組で女に押し倒されてたんだけど、あれ絶対…』



「ま、待ってよ。笹河さん。ちょっと落ち着いて」



落ち着けねぇよ!

今の話が、どんどん広まれば…馬鹿にされるか、怒られるんだよ。


近所のおばさん達は、俺のこと子供のように思ってるから、絶対に……俺の命が危ない。



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