メガネ男子が好き。




狡い、と思った。


つーちゃんは
本当に狡い。



「はい…」


「そう。

君、嫌そうな顔してたから。」



「君…」




つーちゃんが

《君》


と言った時、確信した。

彼は、
この目の前にいる《私》が、カフェでいつも隣の席の《りさ》だと

気づいていない。



無理も無いのかもしれない。

化粧も服も
何もかも違うのだから。






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