あひるの仔に天使の羽根を


――カラーン。



「そこまで自信あり気に宣言しておいて、あっさり"生き神様"に食われてしまわないようにね、あはははは~。ま、君の骨くらい、拾っておいてあげるけどね?」


「「縁起でもない!!!」」


芹霞と遠坂が同時に叫んだ。


イクミは…何かぼんやりしている。


「ね、カイクン。君はどうしてレイクンにあの2つを注文したの?」


判っていて、この男は。



「教えてよ、ね?」



だから俺は――



「嫌だね」



そう笑って、拒んだ。



――カラーン。



「あははは~。アカ姉妹以外に君くらいだね、俺にそんな口利いて、はっきりとたてつくのはさ。あははは~。嬉しいね~、気高き獅子。そのふてぶてしさは健在だ。あんなに芹霞ちゃん恋しいって、子供みたいに泣いて騒いでいたのにね」


――!!!


俺に向けられる皆の目。


奇異なる眼差しは芹霞だけで。


それはそれで忌々しい。


遠坂やイクミの同情の眼差しがまた、腹立たしい。


そんな女々しい姿を晒していたんだと思えば、更に自分が情けなくて仕方が無い。





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