あひるの仔に天使の羽根を
・破壊 桜Side
桜Side
****************
「駄目だ。時間がない!!!」
櫂様の悲痛な声で、私達は途中、促されるように空を見た。
少し太陽が傾いた空には、何かの煙が上がっていて。
それと同時に、煌も素っ頓狂な声を上げた。
「緋狭姉!!?」
見渡せど誰も居ない場所。
話には聞いていたが、遠隔感応力というもので会話しているのか。
慌てたり謝ったり、忙しい反応を見せていたが、やがて、嬉々とした声を上げて。
「本当か!!? ありがてえ。判った。5秒後な?」
さっぱり判らない話の内容だったが、煌は満面の笑みで。
「櫂。緋狭姉が、5秒後にレグの機械ぶっ潰すらしい!!!
今までその支度してたんだってよ!!!」
ああ、緋狭様、さすがです!!!
泣きそうな程の感謝を向けた刹那、
どこかで何かが爆発するような物理音がして。
私は――
何かの絶叫のような声を聞いた気がした。
それに訝しむと同時に、鏡に…稲妻のような青白い光が四方八方に広がって。
瞬く間にそれは消えた。
命が…散ったかのようなそんな光景。
「やばくないか!!? 何か変だぞ!!?」
遠坂由香が震える手で下の鏡を指差した。
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「駄目だ。時間がない!!!」
櫂様の悲痛な声で、私達は途中、促されるように空を見た。
少し太陽が傾いた空には、何かの煙が上がっていて。
それと同時に、煌も素っ頓狂な声を上げた。
「緋狭姉!!?」
見渡せど誰も居ない場所。
話には聞いていたが、遠隔感応力というもので会話しているのか。
慌てたり謝ったり、忙しい反応を見せていたが、やがて、嬉々とした声を上げて。
「本当か!!? ありがてえ。判った。5秒後な?」
さっぱり判らない話の内容だったが、煌は満面の笑みで。
「櫂。緋狭姉が、5秒後にレグの機械ぶっ潰すらしい!!!
今までその支度してたんだってよ!!!」
ああ、緋狭様、さすがです!!!
泣きそうな程の感謝を向けた刹那、
どこかで何かが爆発するような物理音がして。
私は――
何かの絶叫のような声を聞いた気がした。
それに訝しむと同時に、鏡に…稲妻のような青白い光が四方八方に広がって。
瞬く間にそれは消えた。
命が…散ったかのようなそんな光景。
「やばくないか!!? 何か変だぞ!!?」
遠坂由香が震える手で下の鏡を指差した。