あひるの仔に天使の羽根を
 

訝る私達の耳に届いたのは、どすんという地鳴り。



何かが落ちてきたような音。


私は煌と顔を見合わせて、その物音に顔を向けた。



「!!!」



落ちて…


地面に叩き付けられ…


身体を潰していたのは…



「須臾!!?」



そして再び落下音。



「樒…次は千歳!?」



音は続く。



「柾も!!?」



見上げた空には、塔から…迫り出た神楽から

投げ出される各務の人達の姿が在った。



「何が起きているんだよ、あの塔で!!!」



煌が叫んだ。
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