あひるの仔に天使の羽根を


「オレはせりが嫌いだ」


"オレはせりが好きだ"



「せりとの"永遠"なんか馬鹿げている」


"せりとの"永遠"を信じていた"



「所詮、13年前の…子供の戯言。大体ガキ相手に本気になるわけないだろう」


"例え、13年前の…子供の戯言であっても、オレは嬉しかった。どんなにせりが小さくとも、ちゃんと"愛"していたよ"



「オレがずっとせりを待っていたと? 笑わせるなよ」


"オレはずっとせりが来るのを待っていた"



「早く、オレの前から消えてくれ、目障りだ」


"ずっとオレと一緒に居てくれ、頼むから"



「オレは、せりは必要ない」


"オレはせりが必要なんだ"



「オレからさっさと離れろ!!! そして…」


"オレから離れないでくれ"



「とっとと……紫堂の処へ行けよ!!!」



"紫堂に――…"



俺に、芹霞を渡したくない。




それを――



お前は忍ぶというのか、久遠。
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