あひるの仔に天使の羽根を
・回路 煌side
 煌Side
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俺の頭ん中の回路は、こうすると決めたら、それ以外のことは考えられないように出来ているらしい。


どんなヘタレな俺でも、

芹霞に告ると決めたからは、

頭の中そればかりだ。


どんな状況で?


どんな風に?


何て言う?


甘く?

強く?



更に芹霞の着飾った姿が俺を煽った。


洒落っ気ねえいつもの芹霞も、爽やかで自然体で石鹸のいい匂いするし、俺落ち着けるし凄くいいけどよ、


やべえよ。


お洒落した芹霞が、俺の全身の血を逆流させる。


本当に――

俺と1つ屋根の下で暮らしてきた幼馴染…なんだよな?


喧嘩して、俺に本気で殴りつけたあの凶暴女なんだよな?


俺に反撃(カウンター)食らって前歯折っても、それでも負けじと殴ってきたあの芹霞なんだよな?


確かに緋狭姉は凄い美女だとは思うけどよ。


確かに芹霞もその血は引いているんだろうけどよ。


確かに今まで櫂の命とはいえ、近寄る沢山の男を退けてきたけどよ。


何で俺、何年間も――

一緒の家で平気で暮らしてこれたんだろ。


俺、顔赤いかも。

心臓がどくんどくんすげえ。

ぎゅうって、凄く締め付けられる。




嘘だろ、俺――



また惚れちまったのか?




まさかの、



二目惚れ――?


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