あひるの仔に天使の羽根を
「ちょっと待て、煌!!!」
僕は今にも偃月刀で切り刻もうとしていた煌を制する。
そして再度よく見てみる。
氷皇は、何かを伝えたがっている。
そう感じた。
「どうしたの、玲くん?」
支離滅裂にも思える無駄ばかりの内容。
見ているだけで腹立たしい文章。
腹立たしいのは、氷皇という存在だからなのか。
僕の力が到底敵わぬ力の持ち主だからか。
緋狭さん並の頭脳を持つ男だからか。
やがて――
「もしかして……?」
そして僕が"ソレ"に気づいた時――
部屋の外から悲鳴が聞こえた。