あひるの仔に天使の羽根を
・崩壊 櫂Side
櫂Side
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芹霞が俺を恐怖する。
芹霞が俺を激しく拒む。
そして縋り付くのは玲。
同じ血を引く、俺の従兄。
玲への嫉妬で煮え滾り、ぐらぐらする頭を抱えながら、各務の家に着いた。
自業自得。
それだけでは到底納得出来ない自分がいる。
最後なのに。
最後だから。
会いたくて、駆けつけた俺に……事実上叩きつけられた絶縁状。
そんな事態にはならないと、何処かで思いあがっていた…そんな俺へのしっぺ返し。
俺はもう――
芹霞の顔を見ることが出来ず、
芹霞にとって俺は幼馴染以下となった。
唾棄すべき…恐怖の対象と成り果てた。
このまま永遠に――。
"望んだのはお前だろう?"
俺の中で、別の俺が歪んだ笑いを浮かべる。
"お前が選んだのは須臾だろう?"
そう。全ては俺が招いたことだ。
須臾に会おう。
会わないと、俺が壊れてしまう。
しかし何処にも須臾の姿はなく。
建物内は不思議としんと静まり返っていて。
別棟に押しかけてみる。
こんなに夜遅くに男の俺が立ち入れないのは判っているけれど、一目でも顔を見たら直ぐ戻るから。
そう思ったけれど、やはり須臾は居なくて。
開け放たれたままの入り口。
寝室に入ってみると、何故か床に大きな穴が。
覗き込んでみると――
「魔方陣?」
凶々しい瘴気を発するそれに、俺は見覚えがあって。
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芹霞が俺を恐怖する。
芹霞が俺を激しく拒む。
そして縋り付くのは玲。
同じ血を引く、俺の従兄。
玲への嫉妬で煮え滾り、ぐらぐらする頭を抱えながら、各務の家に着いた。
自業自得。
それだけでは到底納得出来ない自分がいる。
最後なのに。
最後だから。
会いたくて、駆けつけた俺に……事実上叩きつけられた絶縁状。
そんな事態にはならないと、何処かで思いあがっていた…そんな俺へのしっぺ返し。
俺はもう――
芹霞の顔を見ることが出来ず、
芹霞にとって俺は幼馴染以下となった。
唾棄すべき…恐怖の対象と成り果てた。
このまま永遠に――。
"望んだのはお前だろう?"
俺の中で、別の俺が歪んだ笑いを浮かべる。
"お前が選んだのは須臾だろう?"
そう。全ては俺が招いたことだ。
須臾に会おう。
会わないと、俺が壊れてしまう。
しかし何処にも須臾の姿はなく。
建物内は不思議としんと静まり返っていて。
別棟に押しかけてみる。
こんなに夜遅くに男の俺が立ち入れないのは判っているけれど、一目でも顔を見たら直ぐ戻るから。
そう思ったけれど、やはり須臾は居なくて。
開け放たれたままの入り口。
寝室に入ってみると、何故か床に大きな穴が。
覗き込んでみると――
「魔方陣?」
凶々しい瘴気を発するそれに、俺は見覚えがあって。