ロゼッタ



それから俺達は、椿の家で晩飯を振る舞ってもらった。
昔俺達が一緒に住んでいた場所とは違うが、懐かしい味に胸が少し切なくなった。


「お、おい、椿、コレなんだ…?」

「んー?魚だよ?」

「嘘つくな!真っ赤だぞ!それに臭い…!」

「あはは、生魚だもん」

「生…!?」


ローズにとって初めて訪れる地であるからか、ローズは目を輝かせながら色んなものに興味を示す。
それに対して椿はテキパキと答える。

まるで兄妹のような二人に、思わず笑ってしまった。
そんな俺を見て、二人が同時に首を傾げた。





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