ロゼッタ
ド田舎という表現があっているであろう僻地を抜け、俺たちの乗った車は廃墟が軒を連ねる地へ差し掛かった。
人影のないそこは、嫌に劣化した建物だらけである。
「なんだか不気味なところだな…」
おずおずと窓から外を覗くローズがつぶやいた。
全くその通りだ。
人の代わりに廃墟が存在していることも不気味さの要因だが、それだけではないおどろおどろしさが漂っている。こんなところ早く抜け出た方が賢明だろう。
そう思いアクセルを踏みしめたとき、廃墟に銃声音が響いた。
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