ロゼッタ
「柊(ヒイラギ)、柊・エンドウ」
「…はい」
緊急召集で何事かと思いながら駆け付けると、国を牛耳る政府のボスが目の前の大きな椅子に腰掛けていた。
「お前に“S級任務”を命じる」
「は!?S級!?」
“S級任務”とは、俺達、ガードマンという職業の人間に課せられる任務にはC級、B級、A級、S級の四段階の危険度があり、その中で最も危険な任務のことだ。
「今回はS級任務の中でもかなり危険な任務なので、心してかかるように」
ボスが出てきた時点で危険なこととは分かりきっていたが、よっぽど危険なのだろう。
「で、内容は?」
「あぁ、“ロゼッタの心臓”を守り抜いて欲しいんだ」
「“ロゼッタの心臓”を?」
.