音楽のある世界へ(仮題)
リョウの不機嫌な原因はこれかと
思った。
今まで現実問題としてそんなことを
考えたことすらなかった。
そもそも軽音楽部の今の三年生は
ほとんどが、人数あわせだけの幽霊部員で、
部活動に参加している人間はゼロであった。
それでも名簿登録には6人ほどの名前があり、
仮にだが、それを足せばギリギリの
10名となり、学校側から正式なクラブとして
認められることはできた。
しかし、三年生が退部した今となっては
わずか二年生4名の世帯となり、
正式な部活動とは認められないということだ。
最初に口火を切ったのは依子であった。
「来年になれば、
一年生も入ってくると思います」
「ノー、それじゃダメなのよ。
いい、これ読んでみてよ」
と、生徒手帳を開いてみせる。
「ここに部活動の活動人数が
書いてあるでしょ? ほら。
うちの学校もね、遊びじゃないんだから、
部費や部室を提供するにはそれなりに
エクスキューズが必要なんだよ。
おわかり?」
「じゃ、あと1人部員が入れば、
軽音楽部は活動
できるってことですか」
「イエスだよ ノリちゃん」
「イズミです先生、イズミヨリコです」
依子も意外としつこいw
「とりあえず一週間だけは待つ。
もし、一週間後に何の進展も無いようなら、
部室は速やかに明け渡してもらう。
ユーたち、わかった?」
「5人集まらないと、
廃部ってことですか?」
「休部だな。まぁ復活の補償はないけど」
職員室に一気に暗雲が
立ち込めたような気がした。
思った。
今まで現実問題としてそんなことを
考えたことすらなかった。
そもそも軽音楽部の今の三年生は
ほとんどが、人数あわせだけの幽霊部員で、
部活動に参加している人間はゼロであった。
それでも名簿登録には6人ほどの名前があり、
仮にだが、それを足せばギリギリの
10名となり、学校側から正式なクラブとして
認められることはできた。
しかし、三年生が退部した今となっては
わずか二年生4名の世帯となり、
正式な部活動とは認められないということだ。
最初に口火を切ったのは依子であった。
「来年になれば、
一年生も入ってくると思います」
「ノー、それじゃダメなのよ。
いい、これ読んでみてよ」
と、生徒手帳を開いてみせる。
「ここに部活動の活動人数が
書いてあるでしょ? ほら。
うちの学校もね、遊びじゃないんだから、
部費や部室を提供するにはそれなりに
エクスキューズが必要なんだよ。
おわかり?」
「じゃ、あと1人部員が入れば、
軽音楽部は活動
できるってことですか」
「イエスだよ ノリちゃん」
「イズミです先生、イズミヨリコです」
依子も意外としつこいw
「とりあえず一週間だけは待つ。
もし、一週間後に何の進展も無いようなら、
部室は速やかに明け渡してもらう。
ユーたち、わかった?」
「5人集まらないと、
廃部ってことですか?」
「休部だな。まぁ復活の補償はないけど」
職員室に一気に暗雲が
立ち込めたような気がした。