音楽のある世界へ(仮題)
山手線で渋谷に出ると

新学期は始まっているはずなのに
センター街付近は若者で賑わっていた。


瞬は部活のメンバーたちとよく行く
喫茶店に彼女を誘った。


彼女の若いのに、
やけに落ち着いた雰囲気は
スタバやエクセといった店は似合わない。

と、感じたのだ。


それに、
店内で堂々と煙草が吸える気楽さもあった。


口数は少ない彼女だったが、

こんな美しい娘と向き合っているだけで
楽しかった。


デートを自体初めてではなかったけれど、

相手は友人であったり、
クラスメイトであったりと

特定の彼女と真剣に付き合ったことが無い
瞬にとって、

本当にドキドキするデートは
初めてなのかもしれない。


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