その先へ
―ガラガラ―


ドアが開くと、怒鳴り声が保健室中に響いた。


「ユーヘイ!!何してるの!?」

「あ…アイちゃん…」

「せっかくシーツも布団も綺麗にしてたのに!!」


ユーヘイは驚き、急いでベッドから飛び降りた。


「全く…。そこの3人も!!ユーヘイの行動にはもっと注意しなさい!!」

「すっすみません」


条件反射で謝るとばっちりを受けた3人。

怒っている時の先生は誰にも止められない。


「ただでさえ生徒と仲良くしてるからって嫌みばっかり…あのおばさん…」


先生はブツブツと文句を言っている。

どうやら怒りの半分以上は他の事でらしい。


それに気付いたユーヘイ。


「なーんだ。八つ当たりじゃん」


と、この発言により治まりかけていた怒りが再沸騰。


「何?何か言った?」

「いや、何でもありません」



怒っている時の先生は誰にも止められない。
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