その先へ
どこにでもありそうな小さな公園。


「公園がどうした?」


タキがみんなの気持ちを代弁するように言った。


「桜!!」


今度はみんなが目を凝らして公園を見る。ブランコと鉄棒の間に大きな木が1本、桜の木だ。

高校前の桜並木はまた二分咲き程度なのに対し、ここに咲いている桜は見事に満開だ。

みんな自然と駆け足で桜に近寄って行く。


「すげぇ!!めちゃ綺麗!!」

「何でここだけ満開なんだ!?」

「そんなことどうでもいいじゃん」

「思わず見入っちゃうわね」

「道に迷って良いこともあるもんだ!!」
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