その先へ

第7歩

占いの館に着いた僕らは受付の人に大きな扉の前にある椅子に腰掛けて待つように指示された。


「ちなみに当館の出口は別にございます。一度占われた方はこちらに戻ってくることは出来ませんので、お忘れ物のないようにご注意下さい。それでは最初の方どうぞ」


案内通りカンちゃんが中へ入っていく。


「何聞こうかな?」

「何か緊張してきた」


待っている間、初めは会話のあった僕らもお調子者のユーヘイ、まとめ役のフミナの番が回って来る頃には徐々に会話が減り、ついには一切会話をしなくなった。

そしてタキの番へ。

残ったのはカノンと僕の2人だけである。


占われることよりも緊張するこの雰囲気にタキも


「大丈夫か?早く仲直りしろよ」


と声を掛けて来た。僕が最高に下手くそな笑顔で大丈夫と言うと、心配そうな顔をしながらも彼は扉の向こうへ入って行った。
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