君想い。


どうせ、いつも俺のことなんて眼中に入ってないんだ。


いつもあいつの眼中にあるのは、1人だけなんだ。


「悠太、何してんの?」


「…罰で先生の雑用押し付けられた」


「私、手伝うよ!」


「えっ…いや、大丈ぶ…」


「2人でやった方が早いよ!ねっ?」


やっぱり智香の眼中にあるのは、悠太だけなんだ。


智香と悠太が笑い合ってるのを見てると、勝手に体が動いていた。


「あ、雅人。どしたの?」


気付けば、2人の前に立っていた。


「あ、いやぁ…俺も手伝ってやろうかと思って来てやったんだよ!」


「ふーん?じゃあ、これよろしく」


「おう!」


なんて俺は馬鹿なんだろう。

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