君想い。


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1年前。


放課後の教室。


私たちはいつものようにお菓子を食べながら喋っていた。


「いいなぁ。奈央は彼氏いてさぁ…あたしも欲しわ」


紗季はそう嘆いてた。


「えへへー。いいでしょー?」


奈央は幸せそうに笑った。


「いいなぁ…私も欲しい」


私もそう言うと2人はニヤリと笑ってきた。


「な、何…?」


「あなたには愛しのダーリンがいるでしょ?」


「そーそー。告ればいいのにー」


「へ…?」


私がぽかんとすると2人はずいずいと詰め寄ってきた。

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