君想い。


授業なんてサボって2人で非常階段にいた。


「はぁ…。俺って馬鹿…」


「ん?」


「もっと早く好きって言えばよかったんだな。離れてた時間が勿体ねぇ」


「本当にね」


智香はクスリと笑った。


「でも、今からがあるよ」


「ん?」


「今からその時間を取り戻せばいいんじゃない?」


「そう…だな。うん、そうだ」


俺は智香の額にキスを落とした。


智香はその瞬間、顔を真っ赤にした。


…可愛い。


自然と笑みがこぼれた。

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