ヒミツの関係☆上司は幼なじみ!?
だけど天邪鬼なあたしの口は、嫌味な言葉を吐く。ドキドキを隠すように。
「危ないじゃん、エイト」
「だ、大丈夫だった?」
エイトは慌てている。
「うん。でもどうしたの?」
「猫が飛び出してきた。はあ、びっくりした……」
目の前には確かに白い猫。
この雪道じゃ、見つけにくい。
猫は何事もない顔をして悠々と渡っていく。
「さあ、行こうか」
猫が無事なのを確認すると、エイトはまたアクセルを踏んだ。
「さっきはびっくりしたねー、エイト大丈夫?」
「あんなところに猫危ないね。でも猫は分かんないか」
エイトは先ほどとは違い、まっすぐ前を見て運転している。