僕 様 彼 氏
私の彼氏様



 ―騙された…



 誰もいない放課後の教室


 目の前にいる学園のアイドル
 こと月影空先輩は


 普段の爽やかな笑顔とは違う
 妖しい笑みを浮かべ


 「っ…」


 心底楽しそうに私の顎をクイ
 ッと持ち上げる



 そして―



 「今日からお前は
 僕のものだ…」



 何とも俺様的な言葉を…



 …いや、



 何とも“僕様的”な言葉を
 呟いたのでした―




< 1 / 20 >

この作品をシェア

pagetop