僕 様 彼 氏



 なんと悲しいかな。



 目の前にいる俺様…いや、
 僕様は爽やかに微笑むと…



 さ っ さ と し ろ ─



 無言で私に訴えかけてくる…



 …って先輩、目!
 目が笑ってないよ!?



 「っ〜!!」



 急いで鞄を手に取りユカに別
 れを告げ、教室を後にする。




 昨日からこの僕様が
 私の、彼 氏 様 。



 ……




 半ば、強制的に。




< 4 / 20 >

この作品をシェア

pagetop