サヨナラのその日までそばにいさせて。
第1章
再会ー咲希sideー
夏休みが終わり、新学期がスタートし暑さがまだ残る9月。
外では蝉が騒々しく鳴いている。
そんな季節に合う笑顔が教室にあった。
「立石太陽(アキヒロ)です、よろしく」
教壇に立ち、ニコッと笑って自己紹介する男の子。
クラスの視線はその男子に注がれている。
もちろん私だって見ている。
驚きを隠せない表情をしながら…。
チラっと視線があった。
「おっ!咲希やん」
そう言って私を指差し、笑った。
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