サヨナラのその日までそばにいさせて。
「お疲れ〜」
「おー。お前の分、頑張って走ったら疲れた…」
「大袈裟やな」
廊下で空良にペットボトルの水を渡しながら、教室へと戻る。
「つーか、他のクラスの女子もお前のこと応援してたな…」
応援風景を思い出し苦笑する。
自分たちのクラスの男子よりも空良へかけられる声援の方が大きかった。
「仕方ない。俺は活躍してたから」
水を口に含み、平気で恥ずかしい台詞を吐きやがる。
「俺、お前の性格に引くわ…」
「冗談だろ!」
ハハッと楽しそうに笑う空良。