サヨナラのその日までそばにいさせて。
真実を話せる日-太陽side
「どう?」
「…大丈夫。朝、体調優れなかったから心配したけど、何も起こらなくて良かったよ」
聴診器を耳から外しながら、優しく微笑む高良くん。
「空良のおばさんも様子見に来てくれたしな」
シャツのボタンを閉めながら話す。
「そうだね。体育祭は盛り上がった?」
「おー!!それがさ、俺らのクラス優勝してん!!今も打ち上げしてんちゃうかな?」
病院に来てしばらく経っているから、既にお開きしているかもしれないが。
「優勝か〜。太陽も楽しめたみたいで良かったね」
そう言って微笑む高良くんに、「そやな」と一言だけ返した。
最後かもしれんし、優勝して良かった…。