サヨナラのその日までそばにいさせて。
「あ、違う映画がいいならそれでいいよ?」
「いや、この映画でいい」
「そう?じゃあ、チケット買って来るね!」
タッタ〜とチケット売り場に向かう咲希。
…ってちょっと待て!!
「咲希!俺が払う!」
「えっ?いいよ?私の我が儘で映画観るんだもん」
サラっと言う咲希に、俺も簡単には引き下がれへん。
「いいから俺が払う!」
つーか、払わせろ!
「ちょっと、アキっ…!」
文句を言う咲希を無視して、チケットを二枚購入して戻った。