サヨナラのその日までそばにいさせて。
「名前は?」
「カズ!」
「カズか。泣き止んだカズにお兄ちゃんがいいものをあげよう」
そう言って鞄のポケットから缶ジュースを取り出した。
「ありがと!」
やった!と嬉しそうにグビグヒとジュースを飲むカズ君。
「…ジュースっていつ買ったの?」
「えっ?あぁ、咲希がカズに声かけてる間に」
「そうなんだ…」
いつの間に行ったんだろ…。
全然、気が付かなかった。
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