サヨナラのその日までそばにいさせて。
アキだから-咲希side
「日誌、頼むわ」
「あ、うん…」
アキから日誌を渡され、今日が日直だったことに気が付く。
季節は冬を迎えようとしていた。
アキは相変わらず余計な会話をしてこない。
「アキ、何かあったの?」
「…はっ?」
キョトンとするアキに頑張って話し掛けてみる。
「私、何かした?」
「べつに…」
そう言い捨てるように言うと、教室から出ていってしまった。
「…そんな避けなくてもいいじゃん」
誰もいなくなった隣の席を見つめ呟いた。
騒々しい教室とは反対に私の心は段々と暗くなっていく。
どうしてこうなっちゃったんだろう?