サヨナラのその日までそばにいさせて。
「何で咲希の気持ち聞かないの?」
「…………」
「好きだからキスしたって、どうして言わないの?」
「…………」
「太陽、冷たい態度とるんじゃなくて、ちゃんと自分の考えを伝えろ」
本を閉じ、俯くアキの傍に腰を下ろす。
「…あの時、キスした時さ」
「うん」
「自分に未来なんてない、咲希を幸せに出来る未来なんてないって思った…」
「うん」
呟くように話すアキに耳を傾け、相槌を打つ。