サヨナラのその日までそばにいさせて。
「ごめん…。もうしぃひんから心配しんといて」
なっ?と笑顔を作り、両親を見つめる。
「太陽、無茶するのは止めてほしいが、俺たちや周りに遠慮することなんかない。好きに過ごしていいんだよ?」
「…ありがと、父さん」
泣きそうになるのを堪え俯くと、シーツが濡れた。
「我慢しないで泣きなさい」
そう言って父さんは俺を力強く抱きしめてくれた。
俺は初めて、父親の腕の中で泣いた。