サヨナラのその日までそばにいさせて。
「アキの親父さんの転勤に合わして、心臓手術で有名な病院に入院したんだよ」
「……本当に心臓悪いの?」
「あいつ、よく授業に出てないだろ?」
「うん…」
「サボってるんじゃなくて、保健室で休んでたんだよ」
「…嘘だぁ……だって私、アキに無理なこと言っちゃったよ?」
シュートしなよって…自殺行為じゃん。
「…どうしよ、私…うぅっ…ふぇ〜……っ」
次から次に溢れ出す涙を抑え切れない。
取り返しのつかないことをしたんだと実感する。
「アキは大丈夫だよ」
ギュッと私を優しく包み込み、空良は自分に言い聞かせるように呟いた。