サヨナラのその日までそばにいさせて。
会うのが怖い-咲希side
アキの目が覚めたのは翌日の夕方だった。
『アキ、目ぇ覚ましたよ』
「本当!?」
『うん…。今から病院来る?』
「…ううん」
まだ頭の中がごちゃごちゃしていて、アキとどんな風に会えばいいか分からない。
『そっか…』
「ごめんね…。電話くれたのに」
『いいよ。また連絡する』
「…うん」
そう言って空良からの電話は切れた。
本当は病院の前までは来ていた。
でもアキに会う勇気がなくて、家に引き返していた。
アキは私なんかと会いたくないよね…?